焼酎の開発

「香り」と「飲みやすさ」を両立させる独自技術

「かのか」は、“佳(よ)い香り”とやわらかい飲み口が特徴の、家庭で気軽に楽しめる焼酎です。飲みやすさを重視しながらも、バラエティー豊かな香りを持つ「原酒」を生み出すために、酵母育種をはじめ、主原料の加工やブレンドについても、長年にわたって技術開発に取り組んでいます。

酵母の選抜・育種の技術で香りを高める

一般的な焼酎の原酒は、麹に水と酵母を添加し、そこに主原料を加え、発酵・蒸溜・熟成することで完成します。「かのか」では、香り高い原酒の開発を目指し、特に酵母が発酵の工程で生み出す香気に注目しました。多様な酵母を用い100種類以上の原酒を仕込んで比較、その中から非常に華やかな香り成分を生み出す酵母を選抜しました。香りがよくなることで、麹由来の独特な香りが抑えられ、飲みやすい口当たりにもなります。発売以降も酵母の発酵条件をはじめ、原料や蒸溜条件をブラッシュアップしながら、さらに果実や花のような香りを高めています。

原料加工やブレンド技術が生み出す多彩なラインアップ

「かのか」では、麦・米・芋といった主原料の香味を引き出すことで、多彩なラインアップを展開しています。例えば「麦焼酎 かのか 焙煎まろやか仕立て」の開発では、グループ会社であるアサヒビールモルト(株)の製麦技術を基に、国産麦の焙煎方法を確立。香ばしさとともにコク深いまろやかさを実現しています。この他にもそれぞれの原酒を調和させるブレンド技術も駆使し、特徴がありながらすっきりと飲みやすいラインアップを生み出しています。
まず、香味の劣化を防ぐ約200種類の成分について分析・官能評価を実施しました。その中から劣化抑制効果が高く、かつ中味との相性がよい成分を選抜し、原料に用いました。
一方で、製造中、熱がかかり劣化を早めてしまう「殺菌工程」を見直しました。アルコール度数や炭酸の強度といった商品の特性に応じた殺菌温度の最適化を図り、今までよりも低温で殺菌する技術を実現。これらの技術により、お客様の手元に届いた時もつくりたてのおいしさをキープすることに成功しました。

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